14 December, 2011

"Viral"を生み出すための8つの手引き

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blogger向けの情報に特化したブログ、『ProBlogger』に情報がweb上でものすごいスピードで広がっていく"Viral(バイラル)"という現象について分析した素晴らしいインフォグラフィックが掲載されていたのでご紹介。

Viralするコンテンツをつくるには、を考えるにあたってはまさに手引きといえる超大作でした。
早速以下より。

1. なぜViralは発生するのか:メトカーフの法則



メトカーフの法則というものをご存知でしょうか。
「ネットワークの価値はノード数(ユーザー数などの個体値)の二乗に比例する」という意味で提唱された法則なのですが、これがインターネットやSNS上でViralという現象が発生しうる理由とされています。

なぜならインターネットやSNSでは、関係性が広がり、関係性の間を繋ぐ方法が増えれば増えるほど、より容易に、より急速に、より広範に情報は伝播されていくからです。

このような前提があるからこそ、Viralによってコストを上回るような成果を上げることが可能になります。


2. Viralコンテンツが持っている要素



当然ながら、全てのコンテンツがViralするわけではありません。Viralするコンテンツは次の2つの要素を備えています。

①コンテンツ自体としてシェアされるだけの価値がある
②シェアされるネットワークにとって価値となる


3. Viralするコンテンツの種類



webにおいてViralするコンテンツは、大きく以下の4つになります。

①記事やブログ
(例:『博報堂を辞めました。』)

② インタラクティブなコンテンツ(ゲームなど)
(例:『SOUR / MIRROR』)

③ 動画や音声
(例:『Rebecca Black - Friday』)

④ インフォグラフィック
(例:『ある投資銀行が作成した海外ネット企業1,240社まとめが素晴らしい件』)


4. なぜ人々はシェアするのか。その10の理由



①めちゃくちゃ面白いから
笑わせてくれるものというのは自然にシェアされていきますねー。
(例:『すし太郎』)

②信じられないぐらいすごいから
確かに、これはやばい!という感情は、シェアする衝動に繋がりますな。
(例:『女の化粧こええええええええええええええええええ』)

③感情に訴えるものだから
以下は、僕も実際にシェアしましたが、「見て欲しい」と思いからシェアしました。
(例:『We Will Always Remember You』)

④考え方が共感できるから
ネットがこうありたい、という意見表明の場となっている現代では、こういったものもシェアの対象になりますね。
(例:『ドラクエ人生論』)


⑤立ち止まって、考えさせるものだから
③と似ていますが、「どんなことができるだろう。」といった考えざるを得ない内容はシェアで広まっていきます。
(例:『卒業式を中止した立教新座高校3年生諸君へ。(校長メッセージ)』)


⑥メインストリームメディアには載っていないから
ネットだからこそフェアに書ける内容というのは、ネット文脈に乗りやすいですね。
(例:『10年以上のローンはだめです』)


⑦笑顔にさせてくれるから
これも①と似ていますが、よりほっこりするようなものというテイストでしょうかねー。
(例:『旦那が何を言っているかわからない件』)


⑧ドラマチックだから
「電車男」や「ブラック企業〜」などネット上で展開されるドラマにも多くの注目が集まるようになってきています。
(例:『風俗行ったら人生変わった:ハムスター速報』)


⑨反応せざるを得ないほど厄介だから
「これは違う!」といった強い衝動を引き起こすものもまた、Viralを引き起こします。
(例:『アフリカが発展しない理由 - Chikirinの日記』)


⑩挑発的だから
⑨と似ていますが、より様々な議論を呼び起こす内容のものといった感じ。
(例:『「面白い人ほど会社を辞めていく」3つの理由』)


5. Viral コンテンツデザインの4要素



①面白い - Interestingness
②誠実である - Integrity
③機能的である - Function
④形式が整っている - Form

記事などの場合には、上記に加えタイトルやサブタイトル、テキストなどの可読性も問題となり、動画や画像のようなリッチメディアを加えることによって、Viralする確率はより高まります。


6. Viralをインテグレートに展開し、発生させた事例:Old Spice Man



2010年7月にOld Spiceが行ったキャンペーンは、最も成功したViral動画キャンペーンとなりました。
24時間のうちに、視聴回数は670万を超え、最終的に、キャンペーン期間の3日間で2300万回を超えました。

Old SpiceはFacebookやTwitter、Youtube、Diggなどのソーシャルメディアを統合的(インテグレート)に展開し、合計186のレスポンス動画を撮影、投稿しました。


7. Viralの隠し味



自然とViralさせることはそれこそ至難の業。
どのような下準備ができるかによって、コンテンツがViralした際の最大リーチも変化していきます。
準備のやり方には以下の4つが挙げられます。

① ソーシャルブックマークサービスの活用
日本のwebであればまず、「はてなブックマーク」かと思います。
彼らはまさに面白いコンテンツを求めており、web上における様々な文脈を取り込みつつ、Viralを生み出します。

② Twitter
Twitterにおいても、公式RTの浸透以後、面白いコンテンツがそのまま広がっていくようになりました。

③ ブログ
ソーシャルメディアの普及の中でブログの重要性というのはより増してきているように思います。ソーシャルメディアで話題となるような記事を書けるブロガーさんにアプローチすることは非常に有用な手段となりえます。

④ その他のソーシャルメディアにおけるインフルエンサー
日本であれば、ニコ生やPixiv、Cookpadなどにもインフルエンサーが存在しています。
必要に応じて、彼らにアプローチすることもViralを引き起こす上では考えられます。


8. シェアを起こしやすくする仕組みづくり



ソーシャルメディアへの共有ボタンをわかりやすい位置に設置することやアクションへの導線をつくること、さらにはインセンティブをつくることなどでシェアはより発生しやすくなります。

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非常に長いインフォグラフィックでしたが、僕自身非常に勉強になりました。
実際にViralしたコンテンツの実例を探しながらやってみていたのですが、一つ感じたのが「ライフハック系コンテンツ」が抜けていること。
事実、「はてブ受け」をするコンテンツの多くは、プログラミングやデザイン、英語などに関するライフハック系コンテンツであり、DeliciousやStumbleUponを見る限り、それは海外でも変わらない感じがしているのですが、、(Viralさせる目的を考えるとライフハック系はちょっと違ってくるという判断なのかもしれません。)

いずれにせよ、ここにあるようなことをどのようにプランニングに埋め込むか、考えるようにしたいなと思った次第です:)
インフォグラフィックの全体は、以下のリンクよりどうぞ。


【参考】
Infographic: How Content Goes Viral | Digital Buzz Blog

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※こちらの記事はTMHブログポータル(http://www.tribalmedia.co.jp/blog/)の方にも転載いただいております!
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