11 July, 2011

ソーシャル前提グルメ系サービスとしての『Retty』





先週のStart-up Morningに来ていただいた『Retty』さんについての考えがちょっとまとまったのでつらつらと。

■前提:『Retty』って?

『食べログ』などのグルメ系サービスには当然必須の『行った』お店の情報だけでなく、『行きたい』という情報も簡単に蓄積できるサービス。また、人をベース(ソーシャル)にお店を見つけるサービスという捉え方もできます。

この『行きたい』というユーザーはお店側にとっては、潜在顧客にあたるわけで、そこを可視化することには大きなポテンシャルがある一方、ソーシャルな要素を取り入れていることは類似サービスと比べて、自分と味覚・趣味の合う人と繋がるのをより簡単にしてくれます。

■ディスカッションで話したこと

1. 情報の質・量を高めていくために。

食べログと比べて、投稿の敷居がかなり低いRettyですが(食べログは200字以上書かないといけない)、CGMとしては情報量をいかに蓄積するかが重要な点で、そういったところで考えたのが以下の2つ。

1つ目は非公開にできる機能をつけることでライフログ的な活用ができる設計にすること。

グルメ系サービスにクチコミする際には、いかに敷居が低いとはいえど、そのクチコミが他の人に見てもらう価値があるか、という点を少なからず気にしてしまうわけで、そういった心理的ハードルを取り除くことが重要ではないかと感じています。

2つ目は「行った」、「行きたい」に加えて、非常に高い関与度を示す、「また行きたい」という項目を増やすこと。

これによって(潜在的)継続顧客を可視化することができますし、よりエヴァンジェリストとなりえる顧客とお店の協力的な関係を構築する手助けにもなるのではないかと。


2. ソーシャル要素を高めるために

どのように、自分と趣味・関心領域が近い人と繋がるかというのは非常に難しい点ですが、同じお店に行った投稿を書いている人とのその可能性が高いので、そういった人とコミュニケーションをとれるスペース(お店ページwikiなど)があるのいいのではないかと思っています。

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つい先日、Retty上にレビューを書いた際に感じたことはRettyのようなソーシャルを前提とし、情報トピックの分野を絞ったサービスはソーシャルメディア上で繋がっている友人との新たな情報共有のプラットフォームになるのだ、ということ。

先日、お好み焼き店について書いた際、同期していたFacebook内でお好み談話が盛り上がったのですが、こういったニーズやコミュニケーションのあり方はかなりアリだと思いましたし、それがRettyの内部で今後促進されていけばかなり面白くなるのではないかと思います。



武田さんとお話している中で「グルメ系サービスは飽和状態という話があるが、実はガラ空き」という言葉が非常に印象に残っています。

Facebook founder, Mark Zuckerburgの語る未来:"Naturally Social"』で紹介したZuckerburgの考えのように、『ソーシャル』という要素は今後数年の基盤となるものであり、それによってこれまでのエコ・システムが一気に変わっていくのでしょうねー。『Retty』がグルメ系サービスにおけるそれを実行し、『食べログ』や『Yelp』の脅威となる日が来るのを楽しみにしたいと思います。


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