21 June, 2011

ソーシャルメディアのブランド認知や購買判断に対する影響力





マーケティングの観点からみて、実施する施策がどのような効果をどの程度もたらすのか、というのは非常にクリティカルな問題だということを仕事をしながらいつも感じます。
しかし、ソーシャルメディアがどのような影響をもたらし、またどのような効果があるのかはいまだ不明瞭な点が多くあります。(とはいえ、多くの消費者がそこにいるため、企業や組織がその場に入っていくことは非常に重要なのですが。)

そんな中、リサーチ会社、Knowledge Dataが興味深いリサーチ結果を公表していたのでご紹介。

そのリサーチ(概略はこちら→『Social Media Now Influences Brand Perceptions, Purchase Decisions of 38 Million in U.S. | Business Wire』)によると、

▼ソーシャルメディアはそのユーザーであるアメリカの18歳から80歳までの消費者、3800万人の購買判断に影響している。(6ヶ月で14%上昇)
▼ユーザーのうち、2300万人は新たなブランドをソーシャルメディア上で発見している。(2010年のデータから22%上昇)
▼2250万人はソーシャルメディアをよく知らないブランドや商品について知るために利用している。(2010年データから9%上昇)
▼1780万人は購買判断において、ソーシャルメディアによる意見に強い影響を受けている。(2010年データから19%の上昇)
▼1510万人は購買判断の前にソーシャルメディアを参照する。(2010年から29%上昇)
▼2010年1月時点で、40%のソーシャルメディアユーザーの10代と成人は携帯デバイスを通じてそれらを使っており(6ヶ月で28%上昇)、これは8000万人が携帯デバイスでソーシャルメディアを利用していることになる。

のだとか。

調査設計やソーシャルメディアの定義などがよくわからなかったのですが、アメリカの人口が3億人とすると、3800万人は約10%に影響することになります。また、軒並み上昇していたのもすごい。

昨日、『「民放テレビ全局の19時台の視聴率、ついに1ケタになった…」』という話がありましたが、日本のソーシャルメディアの影響力のデータも最新のものがほしいところ。(アメリカはFacebookが浸透しているからこそ高く出ているはずなので。)
ソーシャルメディアが人口の10%以上の購買の判断に影響するとなれば、当然その潜在視聴率(もちろん合計値ですが)はそれより高いはずで、それは一般的なアメリカのマスメディアの数値も超えていることが想定されます。(アメリカは日本よりかなり多チャンネルで細分化が進んでいるため。)
そのような状態がアメリカでできたとなれば日本でもデジタルメディアがマスメディアを超える日がリアルに見えてきたかもしれませんね。


【参考】
Social Media Now Influences Brand Perceptions, Purchase Decisions of 38 Million in U.S. | Business Wire



※こちらの記事はTMHブログポータル(http://www.tribalmedia.co.jp/blog/)の方にも転載いただいております!
\