07 April, 2011

Colorにみるインタレストグラフの次のセレンディピティの創り出し方

話題のアプリ『Color』がどうすごいのかいまいちわからなかったのでQuoraのColorに関するトピックをいくつか読んでみました。



そこからのインプットとそこから考えたことを書いてみたいと思います。

Quoraの『Color』トピックの中に、『What is the point of Color?』というものがあり、トップにあるRodrigo Dauster氏による解答は100近い支持を受けています。

以下、拙訳。

I subscribe to the view that one is better served by different groupings of people (who might not even be your friends) for different use cases--this is the social circles problem [1]. An example is where you don't want to share the same information with your personal and professional friends.

異なるシナリオについて異なるグループにおいてはそれぞれ違った扱いを受けるという見方がある。これはソーシャルサークル(社会的まとまり)の問題である。例えば仕事上の友人とプライベートの友人は分けたいと思ったりするだろう。

The solution is being referred to as the "implied (or implicit) social network." It's not a new idea. Fred Wilson points out that "this sort of implicit social graph came almost six years ago via my musical neighbors graph at last.fm." [2] But it's an idea that appears to have become eclipsed by Facebook over the last three to four years.

これに対する解答が"暗黙的な(潜在的な)ソーシャルネットワーク"である。このアイデア自体は決して新しいものではなく、last.fmは音楽を通じた近しい人の可視化を6年前から行っている。しかし、facebookの爆発的な成長によって近年すっかり忘れ去られてしまっていた。

Now, it's worth pointing out that Zuckerberg himself has raised the social circles problem. However, he has also stated that "most people don’t want to create lists of things."

そして今、ザッカーバーグもそのソーシャル・サークルの問題を生じさせていることは注目に値するが、彼は「ほとんどの人はやるべきことリストなんて作りたくないだろう。」と述べており、

So, in the end, we are left, in the majority of cases with this single, large Facebook social graph of all your friends.

だからこそ、私たちは、全ての友人関係が詰まったFacebookの単一かつ巨大なソーシャルグラフの中でほとんどのシナリオとともに取り残されてしまっている。

If the user won't define the implicit social networks who will?
Enter Color.

そしてそのような暗黙的な(潜在的な)ソーシャルネットワークを作り出すのがcolorである。

They are developing the first service that tries to dynamically create a transitory grouping of people. What is the killer use case and how to monetise it is, in my opinion, secondary at this stage.

colorは人々のグルーピングを一時的かつダイナミックに行おうとする最初のサービスである。どんな素晴らしい使い方がなされていくのかはまだわからない。まだcolorは始まったばかりなのだから。



上記から考えるに、『Color』はFacebookとは全く異なるソーシャルグラフの生成を試みており、その点において注目を浴びているよう。

それがなぜこんなにも大きなものになっているかといえば、おそらくFacebookの次と言われてきたインタレストグラフ(『関連性(Relevance)の時代の幕開け』)ではなく、暗黙的、一時的であるにも関わらず距離的近接性からソーシャルグラフ、さらにはセレンディピティを引き出そうとしているから出てきているからではないでしょうか。

なんだかめちゃめちゃ複雑ですがいずれにしてもこれからが楽しみなサービスです。

デモとかみると単純明快そうに見えるのだけど....

Color Demo from Color Labs, Inc. on Vimeo.

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